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撮影雑記(1)2014/1017〜1019

text   青池 憲司    Post   2015.10.28

第7次ロケ。前回までの撮影では、主に「まねきコミュニティ」の人たちの話を聴き、身のまわりのうごきを撮ってきましたが、今回(10月17日〜19日)はちょっと外へ出てみました。

門脇町3丁目で和菓子屋さんを開いていたHさんといっしょに、仮設向陽団地にひとりで住むOさんを訪ねました。Hさんはいま南境仮設団地に住んでいて、Oさんとは別々の住地ですが、被災前は3丁目の道路を挟んでお向いさんどうしでした。話が弾みました。

新門脇地区の区画整理事業の進捗状況。Oさんが入居を希望している復興公営住宅(旧居住地近くに建つ)。「いま84歳、その日まで丈夫でいたい」。

震災後の苦労をともにしたおくさんを亡くしてからの日日の過しかた。「ウォーキングやってます、晩酌もね」。50年以上住んだ土地(門脇町)へかならずかえる、というつよい意志が支える日日がそこにはあります。

HさんとOさんの望みがかなうころ、門脇・南浜地区はどうなっているのか。いや、住民としてどのような環境をこの地域につくりだそうとするのか。その活動がはじまっています。

「石巻市南浜地区の未来をみんなで考える」がそれです。第1回のワークショップが旧門脇小学校の体育館で開かれました。津波と火災の被害をうけた門小ですが、体育館とグラウンドだけはいま市女高と市女子商の生徒がつかっています。

当日の参加者は約30人。顔見知りがいっぱいいました。まねきコミュニティのみなさん、震災当時門小でいまは門脇中学校の生徒たち。ひさしぶりに、「カントク!」と呼びかけられて、いや、じつに、うれしかった。もちろん、ここの住民ではないがこの地区の将来に関心ある人たち、中学生、高校生、大学生、社会人、専門家など各世代・各職種の人たちが入り交じって、幅広く意見を交換するワークショップとなりました。

座学で南浜地区の歴史や風土を学び、フィールドワークで同地区の風物や現状に触れ、グループワークで地区への思いや考えを述べあう、というなかなかハードな7時間でした。主催団体は、南浜に造られる「復興祈念公園」(仮称)が完成予定の2020年まで継続して「市民ワークショップ」を開催するとしています。

宮城県石巻市
石巻市・旧門脇小学校体育館
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